62回目の終戦記念日
8月15日 62回目の終戦記念日を迎えました。
当時中学校の2年生だった私たちは、武庫川尻の陸軍高射砲陣地の塹壕掘りに動員されていました。
お昼前になって兵舎の周辺が何となく慌しくなり、我々は整列させられました。
「今から重大放送が有るから・・」雑音の入り交じった難しい言葉でした。
「・・・偲びがたきを偲び・・」だけが脳裏に残っています。
この後兵隊さん達は掘りかけた塹壕に書類なんかを投げ入れていました。
赤い炎に照らされた将校さんたちの顔が今も忘れられません。
無言の作業が不気味でした。
この時一人の兵隊さんが、我々の頭を撫でながら「日本は負けたけどお前達がいるから大丈夫や!」
この言葉が何故か思いだされます。
不思議なことに16日以後のことが思い出せません。
正に頭の中が真っ白だったのでしょう。
それまでは「勝つ!」と決めていたんですから・・・」
62回目の終戦記念日を迎えられて幸か不孝か?
特攻に志願して青い空に散っていった先輩たちの冥福を祈るや切